車用コーティング剤の基礎知識

車用コーティング剤は種類によって特徴や仕上がりが大きく異なります。そのため、なんとなく選んで施工してしまうと、「思ったより艶が出ない」「すぐ効果が落ちた」と感じる原因になりかねません。満足できる仕上がりを目指すためには、施工前にコーティングの役割や種類ごとの違いを理解しておくことが重要です。ここでは、車用コーティング剤を選ぶうえで知っておきたい基礎知識について解説します。
コーティング剤で得られる3つの効果
車用コーティング剤の主な効果は「防汚性」「塗装保護」「美観維持」の3つです。コーティングを施工するとボディ表面に保護被膜が形成されるため、泥汚れや花粉、黄砂などが付着しにくくなります。また、紫外線や酸性雨による塗装の劣化を軽減しやすくなる点も特徴です。
さらに、被膜がクッションの役割を果たすことで、洗車時の細かな摩擦傷が入りにくくなる効果もあります。これらの性能とは別に「洗車が楽になること」を理由にコーティングを続ける人も少なくありません。コーティング施工車は汚れが固着しにくく、水を流すだけで落ちる汚れも増えます。撥水タイプなら拭き上げも大幅に楽になるため、「未施工車の洗車には戻れない」という人もいるほどです。
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カーワックスとカーコーティングの決定的な差
カーワックスとカーコーティングは似ているようで、目的や被膜の性質が大きく異なります。ワックスはカルナバロウなどの油脂成分を中心とした被膜で、深みのある濡れたような艶を出しやすいことが魅力です。そのため、仕上がりの美しさを重視して今でもワックスを選び続ける愛好家は少なくありません。また、小傷を埋めて目立ちにくく見せる効果も期待できる一方で、耐久性は数週間程度です。
一方、ガラスコーティングは硬い被膜を形成し、塗装を長期間保護することを目的としています。防汚性や耐久性に優れており、洗車回数を減らしやすい点が特徴です。艶はワックスのような重厚感よりも、透明感のあるクリアな仕上がりになりやすい傾向があります。見た目重視ならワックス、保護性能や維持のしやすさを重視するならコーティングが向いています。
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ボディ以外への使用可否はメーカーによって違う
コーティング剤はどこにでも使えると思われがちですが、実際には施工箇所ごとに適した製品が異なります。一般的にはボディ用、ガラス用、未塗装樹脂用、ホイール用、タイヤ用などに分かれており、対応していない箇所へ施工するとシミやムラの原因になる場合があります。
たとえば、ボディ専用コーティング剤をフロントガラスへ施工するとワイパーのビビりが発生するケースがあります。また、未塗装樹脂へ使用した場合、白化やムラにつながることもあるため注意が必要です。ただし近年は、ボディ・樹脂パーツ・ヘッドライトまで対応したマルチタイプも増えています。そのため、購入前には必ずメーカーの対応箇所を確認し、自分の使い方に合った製品を選ぶことが大切です。
【2026年最新】車用コーティング剤おすすめ13選
車用コーティング剤と一口にいっても、スプレータイプや塗り込みタイプ、完全硬化型など種類はさまざまです。また、艶や耐久性、施工のしやすさによって向いている人も異なります。そのため、自分の求める仕上がりや使用環境に合った商品を選ぶことが大切です。ここでは、プロの視点から厳選したおすすめの車用コーティング剤を紹介します。
SCHILD®|滑水リキッド

「撥水は好きだけど、水シミが気になる」という人におすすめなのがSCHILD®滑水リキッドです。コーティング専門店が現場で培ったノウハウをもとに開発した製品で、施工性と防汚性能のバランスに優れています。一般的な撥水コーティングと同様に水を弾きながらも、水玉が比較的大きくなりやすい滑水被膜を形成するため、イオンデポジットやウォータースポットの付着を軽減しやすい特徴があります。
施工は洗車後に塗り込んで拭き上げるだけと簡単で、コーティング初心者でも扱いやすい設計です。また、防汚性やセルフクリーニング効果にも優れており、汚れが固着しにくくなるため日頃のお手入れも楽になります。約3〜6カ月の耐久性を備え、光沢向上や紫外線による塗装劣化の抑制も期待できるため、洗車の手間を減らしながら愛車をきれいに維持したい人に向いている1本です。
プロスタッフ|CCウォーターゴールド
CCウォーターゴールドは「とにかく手軽に艶を出したい」という人から高い支持を集める人気商品です。洗車後の濡れたボディにスプレーして拭き上げるだけで施工できるため、コーティング初心者でも失敗しにくい特徴があります。施工後は強い撥水性能を発揮し、雨と一緒に汚れが流れ落ちやすくなるため防汚効果も期待できます。
特に濃色車との相性が良く、施工前後で違いが分かるほど深みのある艶が出やすい点も魅力です。ボディだけでなく樹脂パーツやホイール、車内樹脂にも使用できるため、1本で幅広くメンテナンスしたい人におすすめです。
シュアラスター|ゼロプレミアム
艶を最優先で選びたい人におすすめなのがゼロプレミアムです。ガラス系特殊シリコーンとナノ成分によって塗装表面の微細な凹凸を埋め、ワックスのような深みのある艶と滑らかな手触りを実現します。一般的なスプレーコーティング剤と比べても光沢感が強く、繰り返し施工することでさらに艶が増していく点が特徴です。
また、高撥水タイプでありながら耐久性は約6カ月と長く、UV吸収剤配合によって紫外線による塗装劣化も軽減できます。洗車頻度が高い人や屋内保管が中心の人で、「とにかく見た目を美しく仕上げたい」という場合に適したコーティング剤です。
KURE|ルックス レインコート
ルックス レインコートは、撥水性能と防汚性能のバランスを重視したい人におすすめのコーティング剤です。特徴はKURE独自の「流撥水」被膜で、一般的な撥水コーティングのように水を弾くだけでなく、水滴が流れ落ちやすい性質を持っています。そのため、水ジミや汚れが残りにくく、青空駐車の車にも向いています。
また、ガラス系レジンによる鏡のような光沢感も魅力です。施工は洗車後の濡れたボディに使用でき、メンテナンスは基本的に水洗いだけで済みます。ボディだけでなくホイールやヘッドライトにも使用できるため、手軽さと性能を両立したい人に適した1本です。
SCHILD®|Premium ウルトラガード

Premium ウルトラガードは、今回紹介する製品のなかでも本格派に位置付けられる硬化型ガラスコーティング剤です。ベースコートとトップコートを重ねる2層構造を採用しており、一般的な簡易コーティング剤とは一線を画す厚みのある被膜を形成します。
コーティング専門店が培った施工ノウハウをもとに開発されており、深い艶と高い防汚性能、優れた耐久性を高いレベルで両立している点が特徴です。また、花粉や黄砂、酸性雨、鳥のフン、融雪剤など塗装にダメージを与えるさまざまな外的要因からボディを保護します。耐薬品性や耐紫外線性能にも優れているため、青空駐車の車や濃色車との相性も良好です。
施工には多少の手間がかかるものの、その分仕上がりはプロ施工に近いレベルを目指せます。「市販の簡易コーティングでは物足りない」「DIYでも本格的なガラスコーティングを施工したい」という人におすすめのプレミアムモデルです。
ピカピカレイン|スーパーピカピカレイン
DIYで本格的な硬化型ガラスコーティングを施工したい人から長年支持されているのがスーパーピカピカレインです。ガラス成分を高濃度で配合しており、施工後はSiO2のガラス被膜を形成します。一般的なガラス系コーティング剤より耐久性が高く、公的機関の試験データをもとに約3年の持続性能をアピールしている点も特徴です。
また、親水性に近い特性を持つため水玉ができにくく、ウォータースポットやイオンデポジットの発生を抑えやすい傾向があります。さらに、透明感のあるガラス特有の艶も魅力です。施工難易度はスプレータイプより高めですが、長期間メンテナンス頻度を減らしたい人や、DIYでも本格的なガラスコーティングを求める人に向いています。
DETAIL ARTIST|HYDRO
強い撥水性能と扱いやすさを両立したい人におすすめなのがDETAIL ARTISTのHYDROです。最大の特徴はグラフェンと酸化チタンを配合している点で、強固な撥水被膜による防汚性能とUVカット性能を兼ね備えています。特にグラフェンはコーティング被膜の定着性向上に貢献しており、薄く施工するだけでも高い効果を発揮します。
また、ボディ本来の自然な艶を引き出す仕上がりも魅力です。施工性にも優れており、拭きムラが発生しにくいため初心者でも扱いやすくなっています。夏場の高温環境でも施工しやすい設計のため、気軽に高性能なトップコートを取り入れたい人に向いています。
ソフト99|レインドロップ
艶・撥水・手触りの全てにこだわりたい人におすすめなのがレインドロップ ゴールドグロスです。最大の特徴は、ソフト99独自の技術による圧倒的な艶感とスリック性にあります。施工後はボディ表面が驚くほど滑らかになり、思わず触れたくなるような“つるすべ感”を実感できます。また、高い撥水性能に加えて超低摩擦被膜を形成するため、水滴が滑るように流れ落ちる美しい撥水性能も魅力です。
さらに、洗車傷などの微細なスクラッチを目立ちにくくする効果も備えています。耐久性も高く、ボディは約7カ月、ガラスは約3カ月の撥水効果が期待できるため、仕上がりの美しさを重視する人に適した1本です。
ペルシード|ドロップショット2
ドロップショット2は、施工の手軽さと使い勝手の良さを重視する人におすすめのガラスコーティング剤です。洗車後の濡れたボディにスプレーして拭き上げるだけで施工できるため、コーティング初心者でも扱いやすくなっています。施工後は平滑なガラス被膜を形成し、鏡のような映り込みと艶を演出します。また、撥水性能によって雨や汚れの付着を抑え、水アカや虫汚れ、鳥フンなども落としやすくなります。
さらに、UV吸収剤を配合しているため紫外線による塗装の劣化対策にも有効です。ボディだけでなくガラスやホイール、未塗装樹脂パーツにも使用できるため、1本で車全体をメンテナンスしたい人に向いています。
CCI|スマートミストNEO(撥水タイプ)
スマートミストNEOは、手軽さとコストパフォーマンスを重視する人におすすめのコーティング剤です。洗車後の濡れたボディにスプレーして拭き上げるだけで施工できるため、コーティング初心者でも扱いやすくなっています。ガラス系ポリマーとフッ素系ポリマーを組み合わせたハイブリッド被膜を採用しており、高い撥水性能と防汚性能を発揮します。
また、繰り返し施工することで被膜が強化され、艶や撥水力が向上していく点も特徴です。ボディだけでなくホイールや未塗装樹脂、ダッシュボードにも使用できるため、1本で幅広くメンテナンスしたい人に向いています。
リンレイ|ウルトラハードWコーティング
ウルトラハードWコーティングは、ボディとガラスを同時にコーティングしたい人におすすめの製品です。洗車後の濡れた状態でスプレーして拭くだけで施工できるため、作業時間を大幅に短縮できます。高撥水成分とディープグロスポリマーを配合しており、深みのある艶と強力な撥水性能を両立している点が特徴です。
また、ボディは約4カ月、ガラスは約2カ月の耐久性能を備えており、重ね塗りすることでさらに被膜を強化できます。ホイールにも使用できるため、できるだけ少ない工程で車全体をきれいに仕上げたい人に適した1本です。
エーゼット|アクアシャイン クリア
シュアラスター|ゼロウォーター
ゼロウォーターは、撥水ではなく親水タイプを探している人におすすめのコーティング剤です。親水被膜によって水滴が広がりながら流れ落ちるため、イオンデポジットやウォータースポットが発生しにくい特徴があります。特に濃色車や青空駐車の車は水シミが目立ちやすいため、そうした環境との相性は良好です。
また、UV吸収剤を配合しており、紫外線による塗装やコーティング被膜の劣化を軽減する効果も期待できます。ボディだけでなくガラスやホイール、樹脂パーツにも使用できるため、「撥水よりもシミ対策を重視したい」という人に適した1本です。
失敗しない車用コーティング剤の選び方

車用コーティング剤の種類

車用コーティング剤は、水の弾き方によって大きく「撥水系」「親水系」「滑水系(疎水系)」の3種類に分けられます。
| 種類 | 特徴 | おすすめする人 |
| 撥水系 | 水玉をコロコロと弾くタイプ。施工直後の見た目が分かりやすく、洗車後の爽快感がある。一方で細かい水滴が残りやすく、水シミの原因になることもある。 | 強い撥水が好きな人、洗車頻度が高い人 |
| 親水系 | 水が膜状に広がって流れるタイプ。イオンデポジットやウォータースポットが発生しにくい。撥水の見た目は控えめ。 | 青空駐車の人、濃色車に乗っている人 |
| 滑水系(疎水系) | 撥水と親水の中間的な性質。大きめの水玉を形成しながら流れ落ちやすく、水シミを軽減しやすい。 | 撥水もシミ対策も両立したい人 |
コンパウンド(研磨剤)の有無で選ぶ基準
コーティング剤を選ぶ際は、コンパウンド(研磨剤)の有無も確認しておきましょう。コンパウンドとは塗装表面をわずかに削ることで、小傷や水アカ、くすみなどを目立ちにくくする成分です。特にワックス系や艶出し剤の一部にはコンパウンドが配合されている製品があります。
経年車で洗車傷や水シミが目立つ場合は、見た目を改善しやすい点がメリットです。一方で、研磨剤入りの商品を繰り返し使用すると塗装への負担になる場合があります。そのため、新車やコーティング施工車にはノーコンパウンド製品を選ぶのが基本です。逆に、経年車で艶の低下や小傷が気になる場合は選択肢の一つになります。自分で磨くことに不安がある場合や、より本格的に下地を整えたい場合は、研磨作業だけ専門店へ依頼する方法もおすすめです。
青空駐車 vs 屋内保管:環境と洗車頻度で決める最適な1本
コーティング剤選びで意外と重要なのが駐車環境です。青空駐車の場合は紫外線や雨、花粉、黄砂などの影響を受けやすく、水シミも発生しやすくなります。特に濃色車へ撥水系コーティングを施工すると、水滴が残りやすいためシミが目立つケースもあります。そのため、洗車頻度が少ない場合は親水系や滑水系の方が扱いやすい傾向があります。
一方で、屋内保管は紫外線や雨の影響を受けにくく、水シミも発生しにくいため、撥水系コーティングの魅力を活かしやすい環境です。濃色車でも比較的安心して選びやすいでしょう。ただし、これはあくまでも一般的な傾向です。
最終的には洗車やメンテナンスの頻度が大きく影響します。たとえば、濃色車を青空駐車していてもこまめに洗車を行えばシミの発生はかなり抑えられます。逆に屋内保管でも長期間放置すれば汚れやシミは発生します。駐車環境だけで決めるのではなく、自分がどれくらい手入れできるかも含めて選ぶことが大切です。
仕上がりを左右する!施工前の「下地処理」

おすすめのコーティング剤や選び方を解説してきましたが、DIY施工で特に意識したいのが「下地処理」です。というのも、下地処理のレベルによって仕上がりの美しさやコーティングの持続性が大きく変わるためです。どれだけ高性能なコーティング剤を使っても、下地が整っていなければ本来の性能を発揮できません。ここでは、コーティング施工前に行う下地処理のポイントについて解説します。
洗車だけでは不十分?鉄粉除去と脱脂が耐久性を決める
下地処理とは、コーティングを塗る前に行う準備作業全般を指します。新車であれば丁寧に洗車するだけでも施工できますが、経年車の場合はそう簡単ではありません。塗装面には鉄粉や水アカ、油汚れなどが付着していることが多く、洗車だけでは落としきれないケースも少なくありません。
特に塗装面を触ったときにザラザラしている場合は、鉄粉除去剤などを使用しましょう。また、ワックスや油分が残っているとコーティング剤の密着性が低下するため、脱脂作業も重要になります。こうした下地処理を丁寧に行うことで艶や耐久性が向上し、施工中のムラも発生しにくくなります。
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気温・直射日光・強風…施工を避けるべきNG環境
コーティング施工では、下地処理だけでなく作業環境も重要です。特に避けたいのが真夏の日中や直射日光が当たる場所での施工です。ボディ表面が高温になるとコーティング剤が急速に乾燥し、拭きムラやシミの原因になります。ガラスコーティング剤は硬化すると除去が難しくなるため、場合によっては磨き直しが必要になることもあります。
そのため、施工は屋根のある場所や曇りの日がおすすめです。夏場であれば早朝や夕方の涼しい時間帯を選ぶと作業しやすくなります。また、強風の日も避けた方が無難です。砂ぼこりや花粉がボディに付着した状態で拭き上げると、細かな線傷が発生する原因になります。
【タイパ確認】下地処理から乾燥までにかかる作業時間の目安
DIY施工を行う前に、どれくらい時間がかかるのか把握しておくと予定を立てやすくなります。もちろん車のサイズや汚れ具合によって変わりますが、普通車の場合の目安は以下の通りです。
| 作業内容 | 所要時間の目安 |
| ホイール周辺の洗浄 | 約15~25分 |
| ボディ洗車 | 約15~25分 |
| 鉄粉・シミ除去(経年車) | 約30~50分 |
| 洗車後の拭き上げ | 約10分 |
| コーティング塗布・拭き上げ | 約40~50分 |
| 最終仕上げ拭き上げ | 約10分 |
| 拭き残しチェック | 約5分 |
| 乾燥 | 30分~数時間 |
新車であれば1時間半〜2時間程度、鉄粉除去やシミ除去が必要な中古車では2時間半〜3時間以上かかるケースもあります。慣れてくると短縮も可能です。また、リキッドタイプであれば洗車後の濡れたボディにスプレーして拭き上げるだけのためより短時間で仕上げられます。
コーティング剤を失敗なく施工する手順とコツ

スプレー型と塗り込み型、それぞれの正しい塗布テクニック
スプレー型(リキッドタイプ)は、DIY向けコーティング剤の中でも特に施工しやすいタイプです。商品によって、洗車後の濡れたボディへそのまま施工するタイプと、拭き上げ後の乾いたボディへ施工するタイプがあります。
スプレー型はボディへ直接吹きかけても問題ありませんが、風が強い日は注意が必要です。飛散した液剤がガラスや未塗装樹脂に付着し、そのまま乾燥するとシミやムラの原因になることがあります。そのため、風がある日はマイクロファイバークロスへ吹きかけて塗布すると失敗しにくくなります。
一方、塗り込み型は乾いたボディへ専用スポンジなどを使って施工します。このとき、一気に車全体へ塗り広げないことが重要です。たとえばボンネット右側を塗布して拭き上げたら、次に左側へ進むといったように、1パネルごとに仕上げながら施工します。ボンネット、フェンダー、ドア、バンパーなど順番に進めることで、ムラの発生を防ぎやすくなります。
塗りムラ・拭きムラを防ぐコツと、万が一のリカバリー方法
塗りムラは、一度に広範囲へ施工して先に塗った部分が乾いてしまうことで発生しやすくなります。また、下地処理が不十分で油分や汚れが残っている場合もムラの原因になります。一方、拭きムラは余剰成分をうまく除去できていないときに起こります。同じ場所ばかり何度も拭いていたり、クロスへコーティング成分が蓄積しすぎたりすると、均一に仕上がりにくくなります。
余分な成分を拭き取りながら、薄く均等に広げるイメージで仕上げることが大切です。また、クロスは1枚だけで最後まで施工しようとせず、2〜3枚ほど用意しておくと安心です。裏表を使い分けながら、汚れたり湿ってきたりしたら交換しましょう。
もしムラができてしまった場合は、まず固く絞ったマイクロファイバークロスで拭き直してみてください。それでも改善しない場合は、一度洗車して状態をリセットし、再施工する方法も有効です。
施工後の「水濡れ厳禁」時間と、完全硬化までの注意点
特に完全硬化型のガラスコーティング剤では、施工後の管理が重要になります。まず施工前の洗車では、水滴が残らないよう丁寧に拭き上げておきましょう。残った水分は硬化不良やムラの原因になることがあります。
また、施工後は商品によって異なりますが、最低でも3時間程度は水に濡らさないようにしたいところです。完全硬化型の場合は24時間以上の水濡れ禁止を推奨している製品も少なくありません。さらに、雨上がりなど湿度が高い日は被膜が安定しにくいため、施工環境としてはあまり向いていません。施工当日の天気予報も確認しながら、できるだけ晴天が続く日を選びましょう。
効果を長持ちさせる車のコーティングメンテナンス

施工後の理想的な洗車頻度と絶対に避けたい「NG行動」
コーティング施工後の基本的なメンテナンスは洗車です。理想的な頻度は、青空駐車なら1〜2週間に1回、屋内保管なら2〜4週間に1回程度を目安にするとよいでしょう。花粉や黄砂の時期は汚れが固着しやすいため、普段より少し早めの洗車がおすすめです。また、汚れが落ちないからといって、シミ除去剤や鉄粉除去剤を頻繁に使用するのは避けたいところです。これらは強力な洗浄成分を含むため、汚れだけでなくコーティング被膜まで一緒に除去してしまう可能性があります。
さらに、自動洗車機も基本的にはおすすめできません。店舗によってはブラシの管理が十分でないこともあり、細かな洗車傷が付くリスクがあります。コーティング被膜への負担も大きいため注意が必要です。どうしても利用する場合は、ブラシが接触しないノンブラシタイプを選ぶとよいでしょう。
既存のプロ施工の上からDIY剤を塗る「重ね塗り」の注意点
「コーティングを重ね塗りすれば、さらに艶が増して耐久性も上がるのでは」と考える人もいますが、基本的にはおすすめできません。異なる種類のコーティング剤を重ねると成分同士の相性によってはムラが発生しやすくなります。また、均一に塗り広げるのも難しく、かえって仕上がりが悪くなるケースも少なくありません。
専門店で行われる多層コーティングは、徹底した下地処理や温湿度管理された施工環境、専用機材の使用を前提として成り立っています。そのため、同じ感覚でDIY施工を行っても同様の結果になるとは限りません。ただし、「洗車のたびに施工可能」「メンテナンス剤として使用可能」とメーカーが案内している商品であれば話は別です。こうした製品は被膜の補強や艶出しを目的として設計されているため、定期的に使用しても問題ありません。
車用コーティング剤に関するよくある質問

古い車や色褪せた車でもコーティング効果は得られる?
よほど塗装の状態が悪くない限り、古い車や経年車でもコーティング効果は十分に得られます。たとえば、塗装のクリア層が完全になくなってチョーキング現象が発生していたり、塗装自体にひび割れが起きていたりする場合は効果を発揮しにくくなりますが、そこまで劣化していなければ施工可能です。
ただし、新車と比べると下地処理の重要性は大きくなります。鉄粉や水シミ、長年蓄積した汚れをしっかり除去してから施工しないと、本来の艶や耐久性を得られません。また、経年車は塗装がデリケートになっている場合もあるため、取り扱いにも注意が必要です。長年乗っている愛車をできるだけきれいに仕上げたい場合は、専門店での施工をおすすめします。
再施工のタイミングはいつ?コーティングの寿命を見極める方法
一般的にガラスコーティングの寿命は、定期的なメンテナンスを前提として3〜5年程度とされています。ただし、駐車環境や洗車頻度によって実際の寿命は大きく変わります。再施工を検討する目安として分かりやすいのが撥水性能や防汚性能の低下です。
メンテナンス剤を使用しても水弾きがほとんど戻らない場合や、施工直後は良くても数週間で効果が落ちてしまう場合は、コーティング被膜そのものが残っていない可能性があります。そのような場合は、古くなった被膜や汚れを専用の除去剤でリセットしてから再施工するのがおすすめです。
DIYと専門店(プロ)の施工、費用と効果の差はどれくらい?
DIY施工と専門店施工では、仕上がりや耐久性に差があります。特に大きな違いとなるのが下地処理です。専門店では塗装状態を見極めながら、専用のポリッシャーや照明設備を使用して鉄粉やシミ、小傷まで丁寧に除去します。
また、施工環境や使用するコーティング剤も異なります。DIY向け商品は施工性を重視していますが、プロ用は施工難易度が高い分、耐久性や防汚性能に優れています。さらに、専門店は温度や湿度を管理した環境で施工できるため、被膜を安定して形成しやすい点も強みです。費用の目安はDIY用ガラスコーティング剤が2,000〜15,000円程度、専門店施工は車種やサイズによりますが7万〜20万円前後となります。
監修者
株式会社カービューティーアイアイシー
代表取締役社長 舊役 哲史
本サイトは、カーコーティング専門店「株式会社カービューティーアイアイシー」が運営し、長年現場で施工に携わってきた舊役哲史(きゅうやく てつし)が監修しています。2016年にガラスコーティング剤・洗車用品の専門通販サイトとしてスタートし、「自分で施工できる高品質なコーティング剤が欲しい」というお客様の声をもとに誕生しました。プロの施工現場で培った知識と経験を活かし、初心者でも扱いやすく、かつプロ品質の製品を提供しています。現在では多くのユーザーやコーティング業者にも支持され、高評価レビューを獲得しています。「本当に効果のある製品だけを届ける」ことを信念に、製品開発・選定・情報発信を行っています。
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